鼻づまり(鼻が詰まる)の症状・原因・治療法
「鼻から息が吸いにくい」
「鼻をかんでもスッキリしない……」
鼻づまりは、花粉症や副鼻腔炎など、さまざまな鼻の病気や不調で見られます。
鼻づまりに気付くことは、鼻の病気や不調の早期発見・治療に役立つサインにもなるのです。
本記事では、鼻づまりの症状や原因を解説します。
原因ごとの治療法も詳しく紹介しますので、鼻づまりにお悩みの方はぜひお読みください。
鼻づまり(鼻が詰まる)の症状

以下の症状が見られる場合、鼻づまりが生じている可能性があります。
- 粘り気の強い鼻水が出る
- 緑色や青色の鼻水が出てくる
- 鼻水が喉に流れる感覚がある
- においや味がわかりにくい
- 頬や額に重苦しさと痛みを感じる
- 鼻水から変なにおいがする
- 鼻をかんでもスッキリしない
- 鼻水に血が混じることがある
鼻づまりがある場合、上記の症状から息苦しさを感じたり、日常生活にストレスを感じたりすることも珍しくありません。
複数の項目に当てはまる場合は放置せず、早めに医療機関の受診を検討しましょう。
鼻づまり(鼻が詰まる)が起こる主な原因

鼻づまりが起こる原因として、主に次の6つが考えられます。
- 鼻腔の粘膜の腫れ
- 鼻汁(鼻水)の停滞
- 鼻茸(はなたけ)やデキモノ
- 鼻腔内の異物
- 鼻と喉をつなぐ「鼻咽腔」の腫れ
順に解説します。
鼻腔の粘膜の腫れ
アレルギー反応や炎症によって鼻腔の粘膜が腫れると、鼻づまりが起こります。
花粉・ハウスダストに対するアレルギー反応や、毛細血管の血流量増加によって鼻粘膜が腫れると、空気の通り道が塞がり鼻づまりを引き起こすのです。
鼻汁(鼻水)の停滞
鼻腔内に鼻汁(鼻水)がとどまり詰まる場合もあります。
粘り気の強い鼻汁が溜まっている場合や、アレルギーで鼻汁の量が増加している場合は、鼻汁が詰まりやすくなります。
鼻茸(はなたけ)やデキモノ
鼻腔内に細菌が侵入すると「毛包炎」などのデキモノができ、鼻の通りが悪くなります。
また、副鼻腔内の感染によって鼻茸(鼻ポリープ)が生じ、空気の通り道が大幅に塞がれて鼻が詰まるケースも珍しくありません。
鼻腔内の異物
食べかすやティッシュなど、鼻腔内に異物が紛れ込んでいる場合にも、鼻づまりが起こります。
特に幼児は、ビーズやボタン電池などの異物を鼻の中に入れてしまう場合があるため、鼻づまりが見られる場合は注意が必要です。
鼻腔内の異物は空気の通り道を塞ぐだけでなく、鼻炎や鼻汁の増加を引き起こす場合もあります。
鼻汁(鼻水)の停滞(鼻の骨や軟骨の変形)
鼻の骨や軟骨が変形することも、鼻づまりが起こる原因のひとつです。
鼻の中は、骨や軟骨組織によって形が整えられ、空気の通りが形成されています。
特に軟骨組織は、ケガや成長の過程で曲がりやすく、変形した結果空気の通り道を塞いでしまう場合もあるのです。
鼻と喉をつなぐ「鼻咽腔」の腫れ
鼻と喉の間にある鼻咽腔(びいんこう)の腫れも、鼻づまりを引き起こします。
ウイルス・細菌への感染のほか、アデノイドと呼ばれるリンパ組織が生まれつき大きいことも、鼻咽腔が腫れる原因のひとつです。
鼻づまり(鼻が詰まる)を引き起こす代表的な疾患と治療法

鼻づまりを引き起こす代表的な疾患は、以下の4つです。
- アレルギー性鼻炎・花粉症
- 慢性副鼻腔炎(蓄膿症)
- 鼻中隔弯曲症
- 妊娠性鼻炎
それぞれ解説します。
アレルギー性鼻炎・花粉症
アレルギー性鼻炎は、花粉・ダニの死骸・ハウスダスト・ペットのフケなどの物質が原因で引き起こされます。
原因となる物質が体内へ入るのを防ぐために鼻汁の量が増加し、鼻づまりが起こる場合があるのです。
特に花粉症は、令和元年時点で国民の40%が罹患していると報告されており、鼻づまりの代表的な原因疾患です。
治療法
アレルギー性鼻炎や花粉症は、主に薬物療法で症状をコントロールします。何に対してアレルギー反応が出ているのかを採血で検査し、適切な薬を選択することが治療の近道です。
また、薬物療法以外にも、舌下免疫療法や抗体製剤の注射、手術加療などの選択肢があります。
ただし、治療よりも重要なのは「体内にアレルギー物質を入れないこと」であるため、治療中は手洗いやマスクの着用も徹底しましょう。
慢性副鼻腔炎(蓄膿症)
慢性副鼻腔炎は、鼻の周りにある副鼻腔と呼ばれる空洞に炎症が起こる病気です。
副鼻腔は頬の近くや眉のあたりなど、鼻腔よりも奥に位置するため、鼻をかんでも膿を出し切れず、詰まりが解消されにくいのが特徴です。
また、排出されず副鼻腔に溜まった鼻汁が直接喉へ流れ落ちる「後鼻漏」が見られる場合も。
さらに、副鼻腔炎では鼻茸(鼻ポリープ)ができ、強い鼻づまりを引き起こす場合もあります。
治療法
副鼻腔炎の治療は、抗菌薬と膿の排出を促すムコダインを内服する「マクロライド療法」が基本です。
また、霧状にした抗生物質やステロイドを鼻から吸う「鼻ネブライザー」を併用することもあります。
2~3ヵ月内服や治療を継続し、症状や副鼻腔の状態が改善しなければ、手術を検討します。
なお、鼻茸を伴う副鼻腔炎は、内服薬の効果が得られないことも多いため、早期から手術を提案することも珍しくありません。
鼻中隔弯曲症
鼻中隔弯曲症とは、鼻の内部の骨や軟骨(鼻中隔)が曲がっている状態を指します。
鼻を強くぶつけたり、成長の過程で骨が曲がったりすると、鼻中隔が弯曲して鼻づまりを起こす場合があるのです。
鼻の通りが悪くなるために、副鼻腔から出る鼻汁が排出されず、鼻血・頭痛・炎症・いびきなどを引き起こすケースもあります。
治療法
鼻中隔弯曲症による鼻づまりには、内服治療で鼻汁の排出を促し、症状の改善を図ります。
なお、鼻中隔の曲がり具合が強く、内服治療では改善が難しい場合は、手術による鼻中隔の矯正も選択肢のひとつです。
曲がっている骨や軟骨の一部分を切り取り形を整えることで、鼻の通りの改善を図ります。
妊娠性鼻炎
妊娠による血流量の増加が原因で鼻づまりを引き起こすのが、妊娠性鼻炎です。
妊娠中は、お腹の子どもへ血液を届けるために血流量が増加し、鼻粘膜の毛細血管にも多くの血液が流れ込みます。
その結果、鼻粘膜が腫れ、鼻づまりが起こる場合があるのです。
なお、もともと鼻炎持ちの方やアレルギー体質の方は、妊娠性鼻炎が起こりやすく、症状も重くなる傾向があります。
治療法
妊娠性鼻炎に対しては、アレルギー検査で鼻炎の原因を特定した後、薬の内服で症状をコントロールします。
ただし、妊娠2~5ヵ月頃は子どもへの影響が強いため、基本的には薬を内服できません。
その場合は鼻うがいなど、内服薬を使用しない治療で対処します。
なお、市販の点鼻薬や内服薬を使用すると悪化する可能性もあるため、自己判断で薬を使わないようにしましょう。
鼻づまりにお悩みの方は、当院へご相談を!

鼻づまりを自覚している場合、鼻の病気や不調を抱えているケースが少なくありません。
鼻づまりを放置した結果、呼吸が苦しく日常生活の妨げになるだけでなく、病気の悪化を見逃してしまう可能性も。
鼻づまりは、適切な治療や処置を行うことで、比較的解消しやすい悩みのひとつです。
本記事で紹介した症状や病気に心当たりがある場合は放置せず、ぜひ一度当院へご相談ください。
この記事の監修者
・埼玉医科大学医学部卒業
・日本大学附属板橋病院 臨床研修医終了
・東京慈恵会医科大学 耳鼻咽喉科 勤務
・東京慈恵会医科大学附属第三病院 耳鼻咽喉科 勤務
・東京都保健医療公社 豊島病院 耳鼻咽喉科 勤務
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