鼻づまりの原因は?詰まりやすい人の特徴と解消法
「いつも片方の鼻が詰まっている」「季節を問わず鼻で息がしづらい」と感じていませんか。鼻づまりは、放っておくと睡眠や集中力にも影響します。
この記事では、なぜ鼻が詰まるのかという仕組みから、鼻が詰まりやすい人の特徴、原因別の治療法、自宅でできる解消法、受診の目安までを耳鼻科専門医の視点でまとめました。
この記事でわかること
- なぜ鼻が詰まるのか、その仕組み(鼻サイクル・粘膜の腫れ)
- 鼻が詰まりやすい人に共通する特徴
- 鼻づまりの主な原因(アレルギー性鼻炎・副鼻腔炎・鼻中隔弯曲症など)
- 自宅でできるお手軽な解消法と、やってはいけないケア
- 原因別の治療法と、鼻に特化した日帰り手術
- 受診したほうがよい鼻づまりの見分け方
なぜ鼻は詰まるのか?鼻づまりが起こる仕組み

鼻づまりの正体は、鼻の奥の粘膜が腫れて空気の通り道が狭くなることです。鼻水が詰まっているというより、粘膜そのものがふくらんで通気が悪くなっています。
鼻の内部は、粘膜の下に細かい血管が網の目のように走っています。炎症やアレルギーで血管が広がると、粘膜がぷっくりと腫れ、鼻腔がふさがれた状態になるわけです。
鼻の通り道と粘膜の腫れ
鼻の穴の奥には「下鼻甲介(かびこうかい)」というひだ状の粘膜があります。ここが腫れると、少しの変化でも空気の通り道が大きく狭まります。
もともと鼻の通り道は狭いつくりです。粘膜が数ミリ腫れるだけで、息苦しさを感じるほど通気が落ちてしまいます。
左右が交互に詰まるのは「ネーザルサイクル」
「さっきは右、今度は左」と鼻づまりが移動するのは、ネーザルサイクルという生理現象かもしれません。健康な人の多くにみられる、左右の粘膜が交互にふくらむ自然なリズムです。
数時間ごとに片側ずつ休ませているイメージで、これ自体は病気ではありません。ただし、いつも同じ側だけが詰まり続ける場合は、別の要因を疑います。
鼻が詰まりやすい人の特徴
鼻が詰まりやすい人には、体質や鼻の構造、生活環境に共通点があります。当てはまる項目が多いほど、鼻づまりを起こしやすい傾向です。
- アレルギー体質(花粉症・ハウスダスト・ダニなどに反応する)
- 鼻中隔(左右を仕切る壁)が曲がっている
- 副鼻腔炎を繰り返したことがある
- 市販の点鼻薬を毎日のように使っている
- 気温差や乾燥した室内で過ごす時間が長い
- 口呼吸のクセがある
とくに鼻中隔の曲がりは、軽いものを含めると成人の大半にあるといわれます。曲がりが強い人ほど、片側の鼻が詰まりやすくなる傾向です。
原因によって対処法が変わるため、次の章で主な原因を確認してください。
鼻づまりの主な原因
鼻づまりの原因は、大きく「炎症」「鼻の構造」「薬の影響」の3つに分けられます。ここでは代表的な原因を、頻度の高い順に見ていきましょう。
| 原因 | 特徴 | 詰まり方の傾向 |
| アレルギー性鼻炎 | くしゃみ・水っぽい鼻水を伴う | 両側・季節や環境で変動 |
| 副鼻腔炎 | 黄色い鼻水・顔の重さ | 両側・長引きやすい |
| 感染症(風邪) | 発熱・のどの痛み | 一時的 |
| 鼻中隔弯曲症 | 鼻の構造的な曲がり | 片側が続きやすい |
| 薬剤性鼻炎 | 市販の点鼻薬の使いすぎ | 慢性的・悪化しやすい |
アレルギー性鼻炎(花粉症・ハウスダスト)

鼻づまりで最も多い原因が、アレルギー性鼻炎です。花粉やハウスダストなどに反応し、粘膜が腫れて鼻がふさがります。
透明でサラサラした鼻水と、連発するくしゃみを伴うのが特徴です。特定の季節だけ症状が出る場合は花粉症、1年を通して続く場合は通年性アレルギーを疑います。
症状のしくみや対処を詳しく知りたい方は、「花粉症による鼻づまりを解消する方法」もあわせてご覧ください。
副鼻腔炎(蓄膿症)

副鼻腔炎は、鼻のまわりにある空洞に炎症が起こり、膿がたまる病気です。粘り気のある黄色い鼻水や、ほお・額の重さを伴います。
風邪のあとに鼻水と鼻づまりだけが2週間以上続くときは、副鼻腔炎に移行しているかもしれません。慢性化すると治療が長引くため、早めの受診が安心です。
風邪などの感染症

風邪をひくと、ウイルスに対する炎症で鼻の粘膜が腫れ、一時的に鼻が詰まります。発熱やのどの痛みを伴うことが多く、多くは数日から1週間ほどで落ち着きます。
ただし、鼻づまりだけがいつまでも残るときは、副鼻腔炎などへ移行している可能性も考えます。
鼻中隔弯曲症など鼻の構造
鼻の中央には、左右を仕切る「鼻中隔」という壁があります。これが大きく曲がっていると、片側の空気の通り道が狭くなり、慢性的な鼻づまりの原因になります。
成長の過程で曲がりが強くなる人もいれば、過去に鼻を強くぶつけた影響で曲がる人もいます。「いつも同じ側だけ詰まる」という方は、鼻中隔弯曲症の可能性を考えてよいでしょう。
詳しくは「鼻中隔弯曲症の治し方・手術」で解説しています。
肥厚性鼻炎(ひこうせいびえん)
肥厚性鼻炎は、鼻づまりが長く続いた結果、下鼻甲介の粘膜が厚くなってしまう状態です。アレルギー性鼻炎や慢性的な炎症を放置すると起こりやすくなります。
この段階になると、点鼻薬や飲み薬が効きにくくなる傾向です。薬でよくならない鼻づまりの背景に、肥厚性鼻炎が隠れていることも少なくありません。
点鼻薬の使いすぎ(薬剤性鼻炎)

市販の血管収縮薬入り点鼻薬は、使った直後はよく効きます。ところが使い続けると、切れたときにかえって粘膜が腫れる「薬剤性鼻炎」を招くことがあります。
「点鼻薬が手放せない」「効き目が短くなってきた」というときは要注意です。悪循環に入る前に、いったん使用を見直し、耳鼻科にご相談ください。
鼻茸・腫瘍・異物など

慢性副鼻腔炎が進むと、「鼻茸(はなたけ)」というポリープができ、鼻をふさぐことがあります。まれに腫瘍が原因のこともあり、注意が必要です。
小さなお子さんでは、鼻の中に異物を入れてしまい、片側だけ詰まる・においのある鼻水が出るケースもみられます。片側の鼻づまりが続くときは、早めに受診してください。
自宅でできるお手軽な鼻づまり解消法

鼻づまりがつらいときは、自宅でできるセルフケアで一時的に楽になります。ただし、これらは症状をやわらげる方法で、原因そのものを治すものではありません。
鼻を温める
蒸しタオルを鼻の上にのせて温めると、粘膜の血行がよくなり、通りが一時的に改善します。電子レンジで温めたタオルを、やけどしない温度にして使ってください。
入浴中や入浴後に鼻の通りがよくなるのも、同じ仕組みです。
鼻うがい(鼻洗浄)
生理食塩水で鼻の中を洗い流すと、花粉や膿を物理的に除きやすくなります。市販の鼻洗浄キットを使うと、初めてでも取り組みやすいでしょう。
水道水をそのまま使うのは避け、必ず体液に近い濃度の生理食塩水を使ってください。洗ったあとは強くかまず、やさしく鼻を通すのがコツです。
部屋を加湿する
空気が乾くと粘膜が刺激され、鼻づまりが悪化しやすくなります。加湿器などで湿度を50〜60%ほどに保つと、粘膜が落ち着きやすくなります。
やってはいけないセルフケア
よかれと思ったケアが、かえって鼻づまりを長引かせることもあります。次の3つには気をつけてください。
- 市販の点鼻薬を毎日続けて使う(薬剤性鼻炎のもとになります)
- 強く鼻をかみすぎる(耳や副鼻腔に負担がかかります)
- 片側だけの鼻づまりを長期間放置する
セルフケアで1〜2週間たっても改善しないときは、原因を調べるために受診してください。
原因別の鼻づまりの治療法
鼻づまりの治療は、原因に合わせて選びます。同じ「鼻づまり」でも、アレルギーと構造的な問題では対処がまったく異なるからです。
アレルギー性鼻炎の治療(薬・舌下免疫療法)
アレルギー性鼻炎には、飲み薬や点鼻薬で炎症を抑える治療が基本です。原因物質を避ける工夫と組み合わせると、症状が落ち着きやすくなります。
スギ花粉やダニが原因の場合、体質そのものを変えていく「舌下免疫療法」という選択肢もあります。効果には個人差がありますが、長期的な改善を目指せる治療です。詳しくは「舌下免疫療法のやり方と効果・費用」をご覧ください。
副鼻腔炎の治療
副鼻腔炎では、抗生物質や鼻の処置で炎症と膿を抑えます。慢性化して薬で改善しない場合は、内視鏡による手術が選択肢になります。
治し方の全体像は「副鼻腔炎(蓄膿症)の治し方」で詳しく解説しています。
鼻中隔弯曲症・肥厚性鼻炎の治療(鼻の日帰り手術)
鼻の構造が原因の鼻づまりは、薬だけで根本から治すのが難しいことがあります。曲がった鼻中隔や、厚くなった粘膜が空気の通り道をふさいでいるためです。
当院では、鼻に特化した日帰り手術に対応しています。鼻中隔を矯正する手術や、肥厚した粘膜を減らす手術で、鼻の通り道を広げます。
ただし、手術がすべての方に必要なわけではありません。適応は検査で鼻の状態を確認したうえで判断し、効果やリスク、術後の経過をご説明します。すべて保険診療の範囲内で行います。
鼻づまりを放っておくとどうなる?
鼻づまりは、単に「息がしづらい」だけの症状ではありません。長引くと、睡眠や日常生活の質にも影響します。
鼻がふさがると、無意識に口で呼吸するようになります。口呼吸が続くと、のどが乾いて風邪をひきやすくなったり、いびきや睡眠の浅さにつながったりします。
お子さんの場合は、鼻づまりが集中力や成長に影響することもあります。「いつも口が開いている」「寝ているときの呼吸が気になる」ときは、一度ご相談ください。
院長からひとこと。「鼻がしっかり通るようになると、“夜ぐっすり眠れるようになった”と話される方が多いです。鼻づまりは、生活全体に関わる症状だと感じています」
こんな鼻づまりは受診の目安
次のような鼻づまりは、自然に治りにくいサインです。当てはまるときは、早めに耳鼻科を受診してください。
- 鼻づまりが2週間以上続いている
- いつも片側だけが詰まっている
- 黄色や緑色のねばった鼻水が出る
- においがわかりにくい
- 市販の点鼻薬が手放せない
- いびきや睡眠中の息苦しさがある
とくに片側だけの鼻づまりが長く続く場合は、鼻中隔の曲がりや、まれに腫瘍などが隠れていることもあります。放置せず、原因を調べておくと安心です。
院長からひとこと。「鼻づまりは“体質だから仕方ない”と我慢される方がとても多い症状です。でも、原因を見きわめれば、薬でも手術でも通りをよくできるケースは少なくありません」
よくある質問(FAQ)
Q. 鼻づまりは自然に治りますか?
風邪による一時的な鼻づまりは、多くが数日で落ち着きます。ただし、2週間以上続くもの・片側だけのものは自然に治りにくいため、受診をおすすめします。
Q. 片方だけ鼻が詰まるのはなぜですか?
左右交互に詰まる場合は「ネーザルサイクル」という自然な現象のことが多いです。一方、いつも同じ側だけ詰まるときは、鼻中隔の曲がりなど構造的な原因を疑います。
Q. 市販の点鼻薬を使い続けても大丈夫ですか?
血管収縮薬入りの点鼻薬を長く使い続けると、かえって粘膜が腫れて鼻が詰まる薬剤性鼻炎を招くことがあります。2週間を超えての使用は避け効き目が短くなってきたと感じたら、使用を見直してください。
Q. 鼻づまりの手術は入院が必要ですか?
当院は鼻に特化した日帰り手術に対応しています。ただし適応や術式は状態によって異なるため、検査のうえでご説明します。すべて保険診療です。
Q. 子どもの鼻づまりも診てもらえますか?
はい、お子さんの鼻づまりも診療しています。片側だけの詰まりやにおいのある鼻水は、異物が原因のこともあるため、早めにご相談ください。
Q. どのくらい続いたら病院に行くべきですか?
おおよその目安は2週間です。それより短くても、眠れないほどつらい・においがしないなどの症状があれば、早めの受診で構いません。
鼻づまりでお悩みの方は武田耳鼻咽喉科へ

鼻づまりは、原因を正しく見きわめれば、多くの場合で通りをよくできます。「体質だから」とあきらめる前に、一度ご相談ください。
当院は鼻に特化した日帰り手術を強みとし、検査から薬による治療、手術まで一貫して対応しています。アレルギーの舌下免疫療法にも対応し、すべて保険診療で行います。
みずほ台駅西口から徒歩1分。ご予約はWEB予約・お電話・LINEから承っています。お気軽にお問い合わせください。
みなさまに寄り添った診療を
心がけております。
保険証を持参の上、ご来院ください。
また、当院ではオンライン資格確認を推進しています。
この記事の監修者
・埼玉医科大学医学部卒業
・日本大学附属板橋病院 臨床研修医終了
・東京慈恵会医科大学 耳鼻咽喉科 勤務
・東京慈恵会医科大学附属第三病院 耳鼻咽喉科 勤務
・東京都保健医療公社 豊島病院 耳鼻咽喉科 勤務
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アクセス
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- 医療法人社団皐八会 武田耳鼻咽喉科
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午前診療:9:00 ~ 12:00
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休診日:木曜日、日曜日、土曜日は午前診療のみ
※土曜日の午前診療は9:00 ~ 12:30です。
みなさまに寄り添った診療を
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