花粉症で咳が出る?原因や止める方法を専門医が詳しく解説

花粉症で咳が出る?原因や止める方法を専門医が詳しく解説

花粉症といえば、鼻水やくしゃみ、目のかゆみを思い浮かべる方が多いです。ところが「花粉の季節になると咳が止まらない」と悩む方も少なくありません。

咳だけが長く続くと、風邪なのか花粉症なのか判断に迷います。この記事では、花粉症で咳が出る原因から、家庭でできる止め方、受診の目安までを耳鼻咽喉科の専門医がわかりやすく解説します。

この記事でわかること

  • 花粉症で咳が出る原因(後鼻漏・喉の炎症・口呼吸)
  • 花粉症の咳の特徴(乾いた咳・痰が絡む咳)
  • 夜や朝に咳がひどくなる理由と対処法
  • 花粉症の咳を家庭で止める方法
  • 咳喘息など、他の病気を疑うべき受診の目安

花粉症で咳が出るのはなぜ?主な原因

花粉症で咳が出るのは、鼻の症状が喉にまで影響するからです。主な原因は「後鼻漏」「喉の炎症」「口呼吸による乾燥」の3つに分けられます。

後鼻漏(鼻水が喉に流れ込む)

鼻と喉は奥でつながっています。花粉症で鼻水が大量に出ると、その一部が喉の奥へ流れ落ちます。この状態を後鼻漏と呼びます。

喉に流れた鼻水を体が外へ出そうとして、反射的に咳が起こります。花粉症の咳で最も多い原因が、この後鼻漏です

アレルギー反応による喉の炎症

花粉は鼻だけでなく、喉の粘膜にも付着します。付着した花粉にアレルギー反応が起こると、喉がイガイガして炎症を起こします。

炎症で敏感になった喉は、わずかな刺激にも反応します。その結果、咳や喉のかゆみが出やすくなります。

口呼吸による喉の乾燥

鼻づまりがあると、無意識に口で呼吸するようになります。口呼吸では、乾いた空気が喉に直接入り込みます。

喉の粘膜が乾くと、防御機能が低下して刺激に弱くなります。乾燥した喉は咳が出やすく、症状が長引く原因にもなりがちです。

院長として診療していると、「風邪の咳がずっと治らない」と来院された方が、実は後鼻漏による花粉症の咳だったというケースをよく経験します。鼻の状態を診ると原因が見えてくることは多いです。

花粉症の咳の特徴(乾いた咳・痰)

花粉による咳の特徴

花粉症の咳には、いくつかの特徴があります。基本は乾いた咳ですが、後鼻漏が強いと痰が絡むこともあります。

乾いた咳(コンコン)が中心

花粉症の咳は、喉の刺激やアレルギー反応で起こります。そのため痰の少ない、コンコンという乾いた咳になりやすいです。

喉のイガイガ感やかゆみをともなうことも多く、喉を潤すと少し楽になる傾向があります。

痰が絡む咳が出ることもある

後鼻漏が強いと、喉に流れた鼻水がからんで痰の多い咳になることもあります。花粉症だからといって、必ず乾いた咳になるわけではありません。

痰の色にも注意してください。透明や白い痰は花粉症でよく見られます。一方、黄色や黄緑色の痰が続くときは、副鼻腔炎などの細菌感染が起きているサインかもしれません。

黄色い痰が1週間以上続く場合は、自己判断で放置せず耳鼻咽喉科を受診してください。

花粉症の咳が夜や朝にひどくなるのはなぜ?

花粉症の咳は、夜や明け方に強くなりやすいです。横になる姿勢と、空気の乾燥が大きく関係しています。

横になると、鼻水が喉の奥へ流れ込みやすくなります。日中は立っているため気になりにくい後鼻漏が、就寝時に増えて咳を誘発します。

加えて、夜間は空気が乾き、口呼吸にもなりがちです。乾いた空気が喉を刺激し、咳が止まらなくなることがあります。

夜の咳がつらいときは、寝室を加湿し、上半身を少し高くして眠ると楽になりやすいです。それでも眠れない咳が続くなら、一度ご相談ください。

花粉症と風邪・その他の咳の違い

花粉症と風邪の違いは?

咳が出ると、風邪なのか花粉症なのか迷います。症状の出方や続く期間を見ると、ある程度見分けられます。

花粉症と風邪の見分け方

風邪は数日から1週間ほどで治りますが、花粉症は花粉の飛ぶ間ずっと続きます。目のかゆみや、透明でサラサラした鼻水も花粉症の目印です。

下の表で、主な違いを比べてみてください。

項目花粉症風邪
続く期間花粉の時期ずっと数日〜1週間程度
鼻水透明でサラサラはじめは透明、後に黄色く粘る
目のかゆみ出やすいほとんどない
発熱基本的にない出ることがある
咳の傾向乾いた咳が多い痰の多い咳になりやすい

咳喘息やその他の病気との違い

咳だけが長く続き、鼻水や目のかゆみがないときは、花粉症以外の病気も考えられます。咳が主な症状となる病気は少なくありません。

  • 咳喘息(ゼーゼーしないが咳だけが続く)
  • アトピー咳嗽(喉のイガイガをともなう乾いた咳)
  • 感染後咳嗽(風邪のあとに咳だけが残る)

花粉症の方には、気管支喘息が合併することもあると報告されています。花粉症の薬を飲んでも咳だけが改善しないときは、呼吸器内科の受診も選択肢に入れてください。症状の感じ方には個人差があります。

花粉症の咳を止める方法は?

花粉症の咳をやわらげる基本は「花粉を防ぐ」「喉を潤す」「鼻の炎症を抑える」の3つです。家庭でできる工夫から見ていきましょう。

喉を乾燥させない(加湿・水分補給)

喉の乾燥は咳の大敵です。部屋に加湿器を置き、湿度を50〜60%ほどに保つと喉が楽になります。

こまめな水分補給も効果的です。温かい飲み物で喉を潤すと、刺激がやわらぎます。

マスクで花粉の侵入を防ぐ

マスクは、鼻や喉への花粉の侵入を減らします。外出時だけでなく、花粉の多い日は室内でも役立ちます。

マスクの内側が乾くときは、濡れマスクにすると喉の保湿にもつながります。

帰宅時のうがい・洗顔

帰宅したら、玄関で衣類の花粉を払い落としてから室内に入りましょう。うがいと洗顔で、喉や顔についた花粉を洗い流します。

鼻づまりが強い方は、鼻づまりを改善すると後鼻漏や口呼吸が減り、咳も落ち着きやすくなります。具体的な方法は「花粉症による鼻づまりを解消する方法」でも解説しています。

市販の咳止めが効きにくい理由

花粉症の咳に市販の咳止めを使っても、効果を感じにくいことがあります。原因が後鼻漏や鼻の炎症にあるためです。

咳そのものを止めるより、もとになる鼻のアレルギーを抑えるほうが近道です。抗ヒスタミン薬や点鼻ステロイド薬で鼻の炎症を抑えると、咳も落ち着きやすくなります。

市販薬で改善しないときは、自己判断で薬を続けず、耳鼻咽喉科で相談してください。薬の効き方には個人差があります。

こんな咳のときは受診してください

咳が酷くなる前にご相談ください

セルフケアで楽になる咳もありますが、放置しないほうがよい咳もあります。次のような場合は、早めに受診してください。

  • 咳が3週間以上続いている
  • 黄色や黄緑色の痰が1週間以上続く
  • 夜眠れないほど咳がひどい
  • 息苦しさやゼーゼーする音をともなう
  • 花粉症の薬を飲んでも咳だけが改善しない

長引く咳の裏には、咳喘息や感染症など、花粉症以外の病気が隠れていることもあります。当院で鼻や喉の状態を確認し、必要に応じて適切な診療科をご案内します。

院長として大切にしているのは、「たかが咳」と決めつけないことです。鼻の奥まで丁寧に診ると、原因がはっきりして治療の方向が定まります。咳が長引くときこそ、早めにご相談ください。

花粉症の咳をくり返さないための治療

毎年つらい咳をくり返す方は、症状を抑えるだけでなく、根本からの治療も選択肢になります。当院では保険診療の範囲で、症状や希望に合わせて治療をご提案します。

薬による対症療法

まずは、抗ヒスタミン薬や点鼻ステロイド薬で鼻の炎症を抑えます。後鼻漏がやわらぐと、咳も落ち着きやすくなります。

眠気の出にくい薬もあります。生活に合わせて薬を選べるので、遠慮なくご相談ください。

体質から変える舌下免疫療法

スギ花粉症には、舌下免疫療法という治療があります。少量のアレルゲンを毎日とり続け、花粉に反応しにくい体質をめざす方法です。

数年かけて行う治療で、効果や続けやすさには個人差があります。毎年強い症状で悩む方は「舌下免疫療法のやり方と効果・費用」もご覧ください。

鼻づまりを改善する日帰り手術

薬で鼻づまりが改善しない場合は、鼻の通りをよくする手術も選択肢です。当院は鼻に特化した日帰り手術に対応し、入院せずに治療を受けていただけます。

すべて保険診療で行います。手術が向いているかどうかは、鼻の状態を診たうえでご説明します。

みずほ台駅西口から徒歩1分です。花粉症の咳でお困りの方は、WEB予約・お電話・LINEからお気軽にご相談ください。

よくある質問(FAQ)

Q. 花粉症で咳だけが出ることはありますか?

はい、あります。鼻水やくしゃみが目立たず、後鼻漏や喉の炎症で咳だけが出る方もいます。ただし咳が長引くときは、他の病気の可能性もあるため受診してください。

Q. 花粉症の咳に市販薬を使ってもいいですか?

一時的に使う分には問題ありません。ただし花粉症の咳は咳止めが効きにくいため、改善しないときは自己判断で続けず、医師にご相談ください。

Q. 花粉症の咳はいつまで続きますか?

花粉が飛んでいる間は続きやすいです。多くはシーズンが終わると落ち着きます。花粉の時期を過ぎても咳が残るときは、別の原因を確認したほうが安心です。

Q. 花粉症の咳と咳喘息はどう違いますか?

咳喘息はゼーゼーせず咳だけが長く続くのが特徴です。見分けが難しいため、咳が3週間以上続くときは呼吸器内科や耳鼻科で相談してください。

Q. 子どもの花粉症でも咳は出ますか?

出ることがあります。お子さんは症状をうまく伝えられないこともあるため、咳が続くときは早めに受診してください。診断や治療は年齢に合わせて行います。

まとめ:花粉症の咳は原因に合わせて対処を

花粉症の咳は、後鼻漏・喉の炎症・口呼吸による乾燥が主な原因です。喉を潤し、花粉を防ぎ、鼻の炎症を抑えることでやわらぎます。

ただし、長引く咳や黄色い痰、息苦しさをともなう咳は要注意です。咳喘息など他の病気が隠れていることもあるため、気になる咳は武田耳鼻咽喉科へご相談ください。

武田耳鼻咽喉科では
みなさまに寄り添った診療を
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当院は保険医療機関です。
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また、当院ではオンライン資格確認を推進しています。
鼻の日帰り手術

この記事の監修者

院長よりご挨拶
武田耳鼻咽喉科 院長
武田 桃子

・埼玉医科大学医学部卒業
・日本大学附属板橋病院 臨床研修医終了
・東京慈恵会医科大学 耳鼻咽喉科 勤務
・東京慈恵会医科大学附属第三病院 耳鼻咽喉科 勤務
・東京都保健医療公社 豊島病院 耳鼻咽喉科 勤務

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アクセス

クリニック名
医療法人社団皐八会 武田耳鼻咽喉科
住所・所在地
〒354-0018 埼玉県富士見市西みずほ台1-19-5
電話番号
049-254-8733
※電話対応は行っておりません
アクセス
東武東上線みずほ台駅西口、駅から徒歩1分。交番隣り。
駐車場
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周辺に無料で使える提携駐車場もあり。
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午前診療:9:00 ~ 12:00
午後診療:15:00 ~ 18:00
休診日:木曜日、日曜日、土曜日は午前診療のみ
※土曜日の午前診療は9:00 ~ 12:30です。
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